秋咲きのクロッカスの一種で、糸状に長く伸びる赤い雌しべが薬用や染色に用いられ、紀元前15世紀の頃から栽培されていました。藤紫色の花弁に濃色の筋が目立ち、花が咲いている間はコンパクトな花姿ですが、花後に葉が長く伸びます。
花柱は3つに裂け、鮮やかに赤い。花柱を香辛料や薬用にする。料理などに使うサフランはこれを乾燥させたもの。
真っ赤な花柱が、パエリヤやブイヤベースなど地中海料理の着色、風味づけに使われることで知られるハーブ。古代から花柱を薬や染料、スパイス用に使う目的で栽培され、当時は金以上に高価でした。茶には体を温める効果があり、消化や発汗、通径作用があります。
花姿が似ているコルチカムという花があります。コルチカムには糸状に長く伸びる赤い雌しべがありませんので容易に区別できます。花期もダブっていますので注意が必要です。サフランは安全ですが、コルチカムはコルヒチンという猛毒がありますので、球根を食べると危険です。
【基本データ】
科属:アヤメ科サフラン属
学名:Crocus sativus
収穫期:10~11月
花期:10~11月
利用部位:花柱
別名:バンコウカ、サフランクロッカス
利用法:スパイス、茶、染料、鑑賞、薬
園芸分類:春~秋植え球根
草姿:立性
原産地:ヨーロッパ南部
花色:白、淡紫色
草丈:10~20cm
耐寒性・耐暑性:強・強
花言葉:歓喜、陽気、節度ある態度、ひかえめな美、青春の喜び、悔いなき青春
誕生花:1月3日 1月14日 1月24日 1月31日 10月7日 11月4日
撮影地:都立向島百花園
撮影日:2010.11.05
カメラ:Canon EOS 30D