ボタン・牡丹(1) Tree peony
ボタンの葉は2~3裂に切れ込みが入っていますが、シャクヤクの葉は切れ込みがなく丸い。
春遅く、あでやかな大輪の花が咲きます。日本には薬用植物として中国から渡来しました。
「百花の王」と呼ばれ、花の豪華さから中国では、花といえばボタンをさすほどでした。
花はシャクヤクに似ていますが、シャクヤクは多年草で枝分かれせず茎がまっすぐ立ちます。
それに対して、ボタンは低木で、枝分かれし横に広がります。
そのようなことから、「立てば芍薬、座れば牡丹」といわれるのは、各々の形を、美人の立ち姿と座った姿にたとえたものだそうです。
ボタンの葉は2~3裂に切れ込みが入っていますが、シャクヤクの葉は切れ込みがなく丸い。
日本には、平安時代初期に、空海によって中国から持ち帰ったのが最初と伝えられ、江戸時代には、春牡丹、寒牡丹、冬牡丹など、花形も一重・八重・千重、大輪・中輪と多彩で、多くの園芸品種がつくられました。
愛好家も多く、全国各地にボタン園や牡丹の名所があり、観光客で賑わっています。
【基本データ】
園芸分類:落葉小低木
科属:ボタン科ボタン属
和名:ボタン
学名:Paeonia suffruticosa
花期:4~5月
英名:Peony
木の高さ:1~1.5m
花色:白、黄、紫、紅、淡紅色など
花の大きさ:直径15~20cm
原産地:中国
栽培適地:北海道~九州
用途:庭木、鉢植えなど
別名:富貴草、富貴花、百花王、花王、花神、花中の王、百花の王、天香国色、深見草、
二十日草(廿日草)、忘れ草、鎧草、ぼうたん、ぼうたんぐさ、など多数。
花言葉:王者の風格、富貴、恥じらい、高貴、壮麗
誕生花:5月3日、5月7日
撮影:2015.04.29 皇居東御苑