植物は美しく、可憐に、そして、たくましく花を咲かせます。
自然の造形は不思議なものですが、その神秘的な花姿はこれも花なのかと思うような形が多くあります。
花は、次世代の植物体である種子をつくるという直接的な機能のほかに、それを効率的に行いかつ保護するという機能を果たすため、萼片や花弁などの花被片をもっています。
その花の育った環境にあった、より効率的に子孫を残すための花姿をしていると考えられます。
花の絵を描いてくださいと、小学生以下の皆さんに書いてもらうと、チューリップやサクラ・桜の絵が多く書かれています。
ユニーク花姿の花は、あまり普段から見かけないこともあるでしょうが、これらの花に出会えると驚きと共に嬉しくなります。
ユニークな花姿は花の種類がそれだけ多種多様であることを表している分けで、ひとめ見て、これも花ですか?。
また、花同士が寄り添っているような微笑ましい花もあります。
花名・名称および写真をクリックしてください詳細ページにリンクします
花被は3枚で雄花の中央部には6本の雄しべがミカンの房状に、写真は雌花で、中央部にはバナナの果実のような6~9本の雌しべが放射状についています。
花は枝によって褐色から乳白色に近い色までいろいろ見られます。
「アケビ」という名前の由来は、熟した果実が割れることから
左の写真は雄花です。
科属:アケビ科アケビ属
園芸分類:落葉つる性低木
花期:4~5月
花色:淡紫紅色
花の後ろから袋状の距(きょ)が後方に突き出した独特の花姿が面白い。
セイヨウオダマキは草丈50~60cmと高性で、花色は赤、ピンク、オレンジ、黄、紫、複色などで、八重咲きのものもあります。
日本原産のオダマキは、草丈20~40cmと小型で、葉は青みを帯び、花色は碧青色で、花弁の先が白く、見るからにさわやかです。清楚な白花種もあります。
科属:メギ科イカリソウ属
園芸分類:多年草・野草
花期:3~6月
花色:紅紫~白色
夏に巨大な葉を水面に広げ、花は葉を突き破って咲きます。
浮水性の水草であり、植物全体に大きなトゲが生えており、「鬼」の名が付けられています。
特に葉の表裏に生えるトゲは硬く鋭い。葉の表面には不規則なシワが入っており、ハスやスイレン等と見分けることができる。
科属:スイレン科オニバス属
園芸分類:一年生の水生植物
生育地:池、沼
花期:7~9月
花色:紫色
花のつき方:水上に出る柄に1個つく
ツボミがお菓子のコンペイトウの形で、つぼみの時は薄いピンクですが、咲くと白くなり、人形のドレスのような小さな花が房状になって咲きます。
科属:ツツジ科カルミア属
園芸分類:常緑低木
花期:5月
花びら:椀形で先が5裂
花の大きさ:直径2cm
花色:淡紅、白、紅色
名前の由来は、源平合戦の武将、熊谷直実が背負っていた母衣(ホロ・矢除けの布製の袋)に似ていることから呼ばれています。
花弁は細い楕円形で緑色を帯び、唇弁は大きく膨らんだ袋状で、白く、紫褐色の模様がある。唇弁の口は左右から膨らんで狭まっています。
一般的な花のイメージではなく、これも花ですか? と言う感じの花ですね。
科属:ラン科アツモリソウ属
園芸分類:多年草(耐寒性)山野草
花期:4~5月
花色:白~ピンク色
花の大きさ:3~4cm
花茎一本に花が最大で15輪ほど釣り下がって咲き、あたかも鯛が釣竿にぶら下がっているように見えるため、「タイツリソウ」の名がつきました。
一度に鯛がこんなにたくさん取れたら嬉しいですね。
花の先端の白いところに雌蕊と雄蕊が隠れていて、昆虫が、この白いところにぶら下がると開いて花粉を付けて受粉ができるようになっています。
科属:ケシ科コマクサ属
園芸分類:多年草
花期:4~6月
花色:ピンク、白色
花の形がシラサギの飛ぶ姿に似ていることから由来しています。
花の名前は鳥や他の植物や建築物に似ていることから付けられている事が多いですね。
白鷺とは、ほぼ全身が白いサギ類の総称。飛んでいる姿はとても優雅です。
科属:ラン科ハベナリア属
園芸分類:春植え球根
花期:7~8月
花色:白色
花の大きさ:3cm
花の全体の姿がキセル(煙管は喫煙具の一種)に似ることから、南蛮渡来のキセルに見立てたもの。
昔、紙たばこが少ない時代はキセルで煙草を吸う人がいましたが、現在ではほとんど見られません。
花の名前は○○○に似ていることから付けられている事が多いですね。
ススキなどの根に栄養分を吸収して生育する植物です。
科属:ハマウツボ科ナンバンギセル属
花期:7~9月
園芸分類:一年草
花の大きさ:3~3.5cm
草丈:15~20cm
花色:淡紅紫色