長井古種は山形県長井市あやめ公園に保存され、江戸中期頃の花菖蒲の姿に近い品種群で、ノハナショウブの面影を残します。
花径は12cm前後の小輪花が多く、可憐で群生が美しい。この系統は長井市の南に位置する飯豊町萩生(いいでちょう はぎう)で古くから栽培されていた野生種の色変わりを、明治43年(1910)年に現在のあやめ公園の地に植えたのがはじまりという。
昭和37年、日本花菖蒲協会の会員が、長井市あやめ園(明治43年発足)を訪れたときに、ノハナショウブに近い原始的な花菖蒲が保存されていることが確認され、長井古種と名付けられました。長井の系統は、タイプは古いが、品種として昔から株分けで伝えられてきたかどうかは不明です。
【基本データ】
科属:アヤメ科アヤメ属
学名:Iris ensata
草丈:80~120cm
園芸分類:多年草
花期:5~7月
花色:紫、紅紫、藤、ピンク、白色など
花の大きさ:10~20cm
草姿:立性
原産地:日本
利用:花壇、鉢植え、切り花
花言葉:信じる、和解、吉報、優しさ、心意気、
優しい心、優雅
誕生花:5月5日、5月8日、5月20日、5月31日
撮影:2019.06.01 水元公園、堀切菖蒲園、足立区しょうぶ沼公園
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品 種 名 | 作出者 | 作出年代 | 花期 | 花 容 |
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羽陽の誉 うよのほまれ |
白地に紫筋、鉾赤紫、三英中輪 | |||
小桜姫 こざくらひめ |
戦前 | 中晩 | 白地に紅覆輪ぼかし、三英中輪 | 鷹の爪 たかのつめ |
花容は一般的な花菖蒲と異なり爪咲き小輪の花、濃紺と白色の二色花。 | 長井小町 ながいこまち |
二色花、白地に紫脈がすっきりと流れる、上品な二色花。 |
日月・じつげつ | 戦前 | 早中 | 白に鉾紅紫、人目をひく三英小輪 | |
七夕・たなばた | 中 | 紫に白の吹っ掛け絞り、三英小輪 | 爪紅・つまべに |
白に鉾の先のみ薄紅。長井古種でも原種に近く、性質はきわめて丈夫。 |
紬娘 つむぎむすめ |
中 | 藤色地に濃色砂子、鉾紫、三英小輪 | ||
出羽万里 でわばんり |
加茂花菖蒲園 | 1989 | 中 | 白地に濃紫筋、三英小輪 |
長井小紫・ながいこむらさき | 戦前 | 早 | 紫無地、三英中輪 | |
長井鷹の爪 ながいたかのつめ |
中 | 紺紫色の爪咲き、六英小輪 | 野川の辺 のがわのあたり |
花弁縁が薄藤色で中心部分に向かって白地にグラデーションしている、鉾も薄藤色、三英中輪。 |
火祭・ひまつり | 加茂花菖蒲園 | 1988 | 中 | 紅に底白、三英小輪 |
紅且美 べにかつみ |
加茂花菖蒲園 | 1989 | 中 | 濃い紅紫に芯白、三英小輪 |
紅帽子 べにぼうし |
加茂花菖蒲園 | 1993 | 中 | 白に鉾赤紫の二色花、三英小輪 |
三淵の流 みふちのながれ |
戦前 | 中 | ごく薄いピンク、三英小輪 | |
山野辺・やまのべ | 加茂花菖蒲園 | 中 | 薄紫に白筋、シンプルな三英小輪 | |
竜の髭 りゅうのひげ |
1930以前 | 中 | 薄紫地に濃紫筋、三英中輪 |